>   >   > 進化するカメラと写真【1】/【AI】進化でカメラマンが消滅する日

――AIの発達していく中、IoT社会を支える技術としてカメラの進化は不可欠。画像解析による顔認識やAIアルゴリズム、ディープラーニングを使った画像補正など多方面に拡散しており、これらが生活や文化・感性にまで浸透しつつある。カメラの進化で、我々の表現はどう変わっていくのか?

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現在の写真界で、衝撃作品を生み出し続けるヴォルフガング・ティルマンス。

 写真はテクノロジーの進歩と共に発展・変化を遂げてきた。むしろ、写真を撮影するために必要な機械=カメラは「テクノロジーそのもの」だ。写真を取り巻くテクノロジーの発展は新たなカルチャーを育み、人々の世界観を大きく刺激してきた。目の前で起きたことを「記録」もしくは「再現」する技術、そしてまた誰も見たことがない風景を切り取る「カメラ×写真家」の視点が、社会的な価値観を進歩させる上で果たしてきた役割は大きい。

 歴史を遡れば、カメラ技術が本格的に発展を遂げ始めたのは19世紀。それまでの写真撮影には長時間露光や大型設備が必須だったが、1888年にはコダックが世界初のロールフィルムカメラを開発。それから約40年後の1925年には、ライカが35ミリフィルムを利用できるコンパクトカメラを世に送り出した。小型化したカメラは、2度の世界大戦と共に、報道写真家たちの“欠かせないパートナー”となった。

 写真技術の発展とコストダウンは、商業的な写真文化に大きな影響を及ぼし、企業の営利・広告活動にも欠かせないものとなっていく。世界的ファッション誌「Vogue」の表紙を見ていると、40年代までイラストが多いが、50年に入ると写真がその場を一気に占め始めたことに気付く。

 75年には、米国人スティーブン・サッソンによって、世界初となるデジタルカメラが開発された。当時、彼が開発したのは、100×100ピクセル、1万画素という低解像度だった。が、そのアイデアは世界中に拡散。やがて数千万画素という高スペックが実現され、現在ではほとんどすべてのスマートフォンに搭載されるほどにコモディティ化した。

 フィルムからデジタルへの移行、そしてスマートフォンへのカメラ搭載というパラダイムシフトは、世界中の人々を“写真家”に仕立てあげ、その作品群をデジタルスペースに共有・投稿するという流行りのカルチャーも生んだ。今日、インスタグラムやフェイスブックなどSNSを中心に、数えきれないほどのイメージが氾濫している。写真は爆発的に「民主化」され、一部のフォトグラファーやアーティストだけがその存在を独占するものではなくなった。

 そして今日、写真およびその文化は新たなテクノロジーの登場により、さらなる変化を遂げようとしている。その新たなテクノロジーとは、多くのビジネス領域で本格的な実用化が始まりつつある「人工知能」(AI)である。

マイクロソフトも参戦! AIで写真は進化する

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