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【premium限定連載】芸能ジャーナリスト・二田一比古の「週刊誌の世界」

<ジャニーズ異聞 二話>赤西仁のデキ婚退社とはワケが違う!「関ジャニ∞」渋谷すばるの独立と未来

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 最近ではグループからの脱退、事務所からの退所も珍しくなくなった「ジャニーズ事務所」だが、「関ジャニ∞」・渋谷すばる(36)のグループ離脱、事務所退所は異例なものとなった。

 まずは会見。4月15日に開かれた渋谷の会見はメンバー(一人欠席)が揃った。

「『フライデー』が渋谷脱退を報じたことで、急遽、開かれたようです。報道を無視すれば、過去の脱退のようにスキャンダラスな報道が後追いする可能性もあった。特に一連のSMAP解散・独立騒動ではジャニーズ事務所が“ブラック企業”であるというイメージが広がってしまった。それを避ける意味合いもあった。しかも、全員そろって渋谷を送りだすという演出で、グループ内に確執はなく円満な脱退を強く印象づけた。今後も活動を続ける関ジャニのイメージを最優先した形です。会見嫌いのジャニーズにあって、久しぶりに好感度の高い会見になりました」(芸能デスク)

 脱退する渋谷も「本当にアイドル?」と思うほど話はしっかりしていた。脱退の理由も明確。「人生の半分を終え、この先の人生を考えると音楽の道を究めたい」という実質の脱アイドル宣言。人気アイドルグループ脱退の決断は難しい。

 元アイドルから聞いた話を思い出す。

「人気がピークの時はメンバーとの仲が悪くても、やりたくない仕事をやらされても、脱退なんて口に出して言えない。そこは仕事と人気を優先する。解散とか脱退を考えるのは人気が落ちてから。この先ソロとして何をやろうかと将来を考えるが、その時ではもう遅い。解散してからなんてなにもできない。多くの元ジャニーズOBが仕事に行き詰まったはずです」

 先人の生き方を見て参考にした渋谷の決断はある意味、評価されているという。

 KAT-TUNの赤西仁のように“アメリカ音楽留学”は表向けの理由で実際は黒木メイサとの“デキ婚”による脱退とは違う。渋谷は音楽家を目指すことを目的としている。

「赤西は単にアメリカン音楽にかぶれた素人と変らない。未だに音楽で大成できていないのも当然です」(音楽関係者)

 渋谷の会見で特筆した話が「ジャニーズで尊敬できる歌手はいますか」と質問に対して、「いません」と即座に断言したこと。

「ジャニーズ事務所に忖度してその部分を放送しなかったテレビが多かったのが逆に滑稽でした。そこまでやるか、ですよ。だいたい今のジャニーズにソロ歌手として本格的な活動している人もいないし、音楽界で評価されている人もいない。渋谷は正直に言っただけ。逆に無理して名前を出すほうがおかしい」(芸能プロ関係者)

 ジャニーズは歌って踊るグループとしてデビューするが、将来的に音楽を突き詰めるグループも個人もいない。「アイドル」という仕事で人気を獲得。ゆくゆくは俳優やタレントを目指す集団。渋谷は音楽の才能を秘めている歌手と言われている。音楽関係者も、「ジャニーズには歌手として一本立ちできる人はいないが、渋谷はジャニーズの歴史を覆すくらいの歌唱力を持っている。本人も自信があるから、アイドル色の強い関ジャニで活動することに違和感を持つようになったのだと思う。特に関ジャニは関西出身らしくお笑いなどコミカルな面が売りのグループ。音楽家としての思考が強くなっていくうちに、グループが窮屈になったのでは。」という。

 渋谷の気持ちを尊重しメンバーが送り出したように見える脱退。だが、事務所内は決して穏やかでないように見える。なによりも不自然なのが、関ジャニからの脱退は認めたが、事務所とは契約更改となる7月までジャニーズの所属。関ジャニはドーム公演などこれからコンサート活動が活発化する。渋谷も参加すればコンサートは必ず盛り上がる。芸能デスクが話す。

「渋谷が参加すれば、渋谷の“さよならコンサート”の雰囲気になり、渋谷を中心とした報道にもなりかねない。他のメンバーの存在感が薄れてしまうことを懸念した。渋谷がいなくとも関ジャニ人気は不変であることを強調することを選んだとの見方です」

 渋谷は事務所がスケジュールを切ったソロ活動するしかない。問題は独立後―。

「渋谷と旧知のレコード会社の幹部が独立して渋谷の面倒を見ると言われています。関ジャニで築いた人気があるので支持する女性は多い。ミュージシャンとして化ける可能性はある」(音楽関係者)

 元SMAPの3人はネット中心とはいえハツラツと活動をしている。来年以降は渋谷に注目が集まる。渋谷の成否が後輩タレントたちの将来の指針になる。

(敬称略)

二田一比古
1949年生まれ。女性誌・写真誌・男性誌など専属記者を歴任。芸能を中心に40年に渡る記者生活。現在もフリーの芸能ジャーナリストとしてテレビ、週刊誌、新聞で「現場主義」を貫き日々のニュースを追う。

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