>   >   > 流出動画でリアリティ増すハメ撮り文化【1】/【ハメ撮り】とエロ動画の考現学

スマホのカメラ機能が飛躍的に向上したことで、SNSへの写真投稿が日常生活の一部となりつつある昨今。実はそれが、エロの世界にも大きな影響を与えている。素人によるセックス動画がネット上に溢れかえっているのだ。AVのいちジャンルでしかなかった「ハメ撮り」が、なぜこれほど普及したのか――?

1801_P060-063_img001_300.jpg
「テレクラキャノボール」シリーズのヒットを受け、アイドル編ができたりしている。地上波では、ロンブー淳がMCで、オマージュ企画も。

 通説では日本にアダルトビデオが誕生したのは、1981年。それから間もなくして、80年台後半には“ハメ撮り”という言葉が生まれている。伊勢鱗太朗監督の『勝手にしやがれ』(88)が、AVのハメ撮り作品第1号とされており、さらに“ハメ撮りの帝王”と呼ばれ、「ナイスですね~」の決まり文句で知られる村西とおる監督の功績もあって、急速に人気が高まっていった。村西が巨大なカメラを担いで撮影する様子は、当時の大人気バラエティ番組『オレたちひょうきん族』(フジテレビ)でコントにもされた。

 最近でも、カンパニー松尾監督の『劇場版テレクラキャノンボール2013』がヒットしシリーズ化したり、地上波でパロディ番組が放送されるなど、ハメ撮りは長年AVのいちジャンルとして確固たる地位を築きながら、アダルト業界の枠すら超えて認知されてきた。そしてそれは一般にも広がり、少し古いデータだが09年に行われた「an・an」(マガジンハウス)によるアンケートでは、1000人中、なんと33%もの女性がハメ撮りの経験があると回答している。

ハンディカムの登場で一般にもハメ撮りが浸透

 なぜハメ撮り作品はそれほどまでに人気を集めてきたのか。数多くのハメ撮りドキュメント作品を世に残し、「テレクラキャノンボール」シリーズでの活躍でも知られるAV監督のバクシーシ山下氏はこう語る。

「制作側から言うと、ハメ撮り作品は究極に安く・早く完成するんですよ。自分で撮影編集すれば、カメラは1台でいいし、男優もいらない。しかも低コストにもかかわらず、臨場感があるんですよね。人のセックスを覗き見しているようなリアリティというか。覗き見行為は、映像撮影の原初であるともいえます」

 制作側の都合と、ストーリーや演出が練られたAV作品にはない“覗き見の臨場感”。両方が相まったことで、ハメ撮りという文化は誕生した。しかし、ハメ撮りが登場した当初、使われていたのはSONYのBETACAM(ベーカム)と呼ばれる業務用の大きなカメラ。家庭には広がっておらず、素人には扱いが難しいものだった。ガジェットライターの武者良太氏は、ハメ撮りが一般に広がった経緯についてこう語る。

ログインして続きを読む
続きを読みたい方は...
この記事を購入※この記事だけを読みたい場合、noteから購入できます。

Recommended by logly
サイゾープレミア

2018年2月号

マンガ(禁)大全2018

マンガ(禁)大全2018
    • 【マンガ業界】最新動向
    • ネット時代【リイド社】の戦略
    • 【韓国】ウェブトゥーンが凄い
    • 【韓国マンガ】傑作6選
    • 【しらほしなつみ】コミケで見られない素顔
    • 「君たちはどう生きるか」レビュー【お笑い芸人・おたけ】
    • 「君たちはどう生きるか」レビュー【田中考】
    • 「君たちはどう生きるか」レビュー【辛酸なめ子】
    • 「君たちはどう生きるか」レビュー【精神科医・岩波明】
    • 「君たちはどう生きるか」レビュー【クロサカタツヤ】
    • 「君たちはどう生きるか」レビュー【磯部涼】
    • 「君たちはどう生きるか」レビュー【小林雅明】
    • 「君たちはどう生きるか」レビュー【更科修一郎】
    • 【井出智香恵】背筋も凍るレディコミ
    • 【リバーズ・エッジ】映画化のナゼ
    • 肉食系女子が読む【岡崎京子】座談会
    • 【少女マンガ】のファッション研究
    • プロが見る【風早くん】の服装
    • 服部昇太【80年代】マンガへの礼賛!
    • 【ナチス描写】の海外規制事情
    • 【エロ描写】は海外でこう扱われる!
    • 本家を超える【スピンオフ】を探せ!
    • マンガの神様の【スピンオフ】作品
    • ポスト【ウシジマ】貧困マンガ
    • 【藤子・F・不二雄】の変態的な性癖
    • マンガ家【下半身ゴシップ】

基礎教養としてのフリーメイソン

基礎教養としてのフリーメイソン
    • 【橋爪大三郎×フリーメイソン幹部】陰謀論の基礎知識

酒井萌衣「卒業」と「初体験」

酒井萌衣「卒業」と「初体験」
    • 【酒井萌衣】元SKE48が初水着!

NEWS SOURCE

インタビュー

連載

    • マルサの女/【わちみなみ】
    • 【柳ゆり菜】初めてジャネットで踊った日
    • 【岡田サリオ】時代は巨乳から巨尻へ
    • 【沙月とわ】海に行ったことがない女
    • 巨人のコーチになった異色の陸上選手
    • 私と【美玲】を連れてって
    • 2018年は本格的なIT制度の見直しが始まる
    • 高須基仁の「全摘」
    • 【ヤリマン】のトークに無限の可能性
    • 【アイドル】が音頭に没頭する背景
    • 哲学者・萱野稔人の「"超"哲学入門」
    • 【AV出演強要問題】女優たちの悲痛な願い
    • 【新型うつ病】が隆盛する生きづらい日本
    • 町山智浩「映画でわかる アメリカがわかる」/『スリー・ビルボード』
    • 【ポスト・トゥルース時代】の保守とリベラルの役割
    • 小原真史の「写真時評」
    • 「念力事報」/UFO入門2018
    • ジャングルポケットの「アダルトジャングル探検録」
    • なぜ女芸人は「ブス」をネタにするのか?
    • アッシュ・ハドソンの「アングラ見聞録」
    • 辛酸なめ子の「佳子様偏愛採取録」/span>
    • 幽霊、それでもマンガは楽しき商売。
    • 『花くまゆうさくの「カストリ漫報」』