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【premium限定連載】芸能ジャーナリスト・二田一比古の「週刊誌の世界」

九死に一生を得た事故、その裏側にあるのは女の影か?――スキャンダルを跳ね除けた北野武

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『アナログ』(新潮社)

 1994年、ビートたけし(70)は新宿近くの道路で深夜、バイクを運転中に右カーブを曲がり切れずにガードレールの鉄柱に激突。

 4メートルも飛ばされて頭を強打。意識不明のまま病院に運ばれた。全治1カ月の重傷。「普通なら即死。よくて植物人間」という大事故だったが、奇跡的に回復。

 退院会見では口元が大きく歪み、目の焦点も合わず、顔面麻痺だったが、「芸名を顔面マヒナスターズにします」と歌謡グループの名前をもじって笑わせた。事故原因ははっきりしない。事故現場は緩やかなカーブ。普通に運転していれば、大事故に繋がることはなく、飲酒、スピード違反など様々な噂が飛んだが、なによりも深夜にたけし自らバイクを運転していたことが疑問視されていた。実は事故の1週間ほど前に、たけしの家に通う巨乳グラドル・細川ふみえの姿を写真誌が捕らえ、「愛人説」が流れていた矢先だった。当時、たけしは赤坂に住み、細川は四谷に住んでいた。事後現場はちょうど赤坂から四谷に向かう最短の通り道で、バイクで10分ほどの距離。「細川のマンションに通う際に事故を起こした」という説もしきりに流れた。確かに不自然な深夜の行動。すでに「たけし軍団」を抱え、たけし王国が完成していた頃。普段、仕事でも運転手付きの高級車に乗るたけしが、なぜバイクを深夜に運転? その姿はゴーグルを付けており、誰もがそれがたけしと気づくはずもない。女性宅に男が通うのは密会のもっともオーソドックスなパターンだが、普通は車。今年、仲間由紀恵の夫・田中哲司が愛人宅にジャージ姿、徒歩で通うところを写真誌にキャッチされたが、“普段着に徒歩”も意表をついているが、バイクはあまり例がない。かつて中森明菜と熱愛中だった近藤真彦が明菜のマンションにバイクで通う姿を写真誌にキャッチされたことがあった。それもフルメットを被りコートをなびかせるという大胆なものだったが、「当時、メディアの大半がマークしていたカップル。近藤がどんなに変装しても、彼女の家に通えば撮られてしまう」(カメラマン)

 バイクはまさに盲点だが、以後、バイクを使って密会する芸能人はいない。

 たけしと細川の話に戻す。芸能関係者へのその後の取材によれば、「たけしと細川のつき合いは本物との見方が有力です。ただ、たけしは遊びで女性をポイ捨てする人ではない。好きで付き合った以上、別れても最後まできちんと面倒を見る昔気質の男。

 以前、たけしが監督・主演で制作した“座頭市”で無名の女優を使いましたが、彼女もたけしの愛人と喧伝されていました」

 芸は身を助ける。どんなスキャンダルが出ようと、たけしの類まれな才能でスキャンダルも沈んでしまう。時には女性問題を笑いでうやむやにする芸人のテクニックも持ち味だった。

 近年、たけしのスキャンダルは鳴りを潜めている。「奥さんとはずっと別居していて、常に愛人らしき人がいる」という噂は絶えないが、「今さらたけしの女性問題を報じても、あまり意味もない。世間も、“いいんじゃないの”と無関心な反応が増えた。それだけたけしが大物になった証拠」(出版関係者)という声も少なくない。さらにはたけしのテレビ、出版界への影響力もあるという。

「たけしはNHKも含め全局にレギュラー番組を持つ。仮にスキャンダルがあっても後追いで報じるワイドショーはない」(テレビ局関係者)というテレビ界。加えてスキャンダルを報じるかんじんかなめの出版界にも作家として進出したことで、スキャンダルを報じることもできない。スキャンダルを封じるには出版社との大きなコネになる連載を持つことや、本を出版することにある。たけしはすでにベストセラーも出す作家。スキャンダル好きの夕刊紙「東京スポーツ」まで客員編集長として月1ペースで記事を掲載するほどでもある。大半の出版社はたけしのスキャンダルは報じることができないが、盲点はある。いまだに交流のないのが「フライデー」を持つ「講談社」と「週刊文春」を出す「文藝春秋社」の大手2社。出版関係者によれば、「フライデー事件を起こした後、たけしは有名カメラマンを仲介に講談社との和解を画策したが、講談社はこれを拒否。文春もライバルの新潮社で本を出しているたけしをあえて作家として使う必要はない」との判断だという。当然ながら、たけしのスキャンダルはくだんの2誌だけは、「あれば報じる」という姿勢が続いている。それでもたけしの勢いは衰えず。次は「直木賞」作家を狙う。自身初の恋愛小説『アナログ』(新潮社)は22日に発売されるという。

(敬称略)

二田一比古
1949年生まれ。女性誌・写真誌・男性誌など専属記者を歴任。芸能を中心に40年に渡る記者生活。現在もフリーの芸能ジャーナリストとしてテレビ、週刊誌、新聞で「現場主義」を貫き日々のニュースを追う。

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