>   >   > 乱立しすぎて、もはやモンドセレクション【1】/【世界遺産】乱立の真相
第1特集
乱立しすぎて、もはやモンドセレクション【1】

結局、カネで買えてしまうのか!?文化保全か単なる村おこしか?誰も望まぬ世界遺産乱立の真相

+お気に入りに追加

――このところ、夏になると日本の新しい世界遺産が誕生することが、もはや風物詩のようになっている。世界遺産の基本理念である国際的な自然や遺跡の保全活動は、地域活性化・観光振興のための単なるブランドに成り下がってしまったのか? 近年のチャチな世界遺産が登録される裏で蠢く、思惑や駆け引きを探る!

1709_P042-045_Graph01_300.jpg
■地域別世界遺産数
※「ル・コルビュジエの建築作品」は欧米、「ウヴス・ヌール」と「ダウリヤの景観群」はアジアでカウント。

 今年7月、福岡県宗像市の沖ノ島(正式名称は「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」と、なんとも仰々しい名称)が世界遺産に登録されたという一報は、驚きと喜びをもって迎え入れられた。この登録によって我が国としては5年連続、文化遺産と自然遺産を合わせると21件目の世界遺産が誕生したことになる。

 日本が誇る自然環境や文化財が世界に認められるのは非常に喜ばしいことだが、一方で「なぜこれが世界遺産に?」と思った人もいるだろう。だが、これは日本だけに限った話ではなく、世界遺産はすでに全世界で1000件以上もあり、もはや乱立状態だ。

 ただ、やみくもに増やしているわけではない。世界遺産の中でも自然遺産はひとつの答えに収束していく一方、文化遺産は審査する難しさゆえ、乱立してしまっているという。

 また、この乱立状態は、世界遺産という強固なブランドが渇望されていることも意味する。たとえば、2014年に登録された富岡製糸場の経済波及効果は年間34億円という試算が出され、実際登録後には多くの観光客でにぎわったのは記憶に新しい。

 ただ、考えてみてほしい。世界遺産の本来の目的は先進国や発展途上国という垣根を越えた、歴史的価値のある遺跡や自然環境の保護であり、決して観光振興ではない。富士山の清掃活動を長年行ってきたアルピニストの野口健氏は、13年に『富士山―信仰の対象と芸術の源泉』として富士山が世界文化遺産に登録されたことについて、胸中を打ち明けた。

ログインして続きを読む
続きを読みたい方は...
この記事を購入※この記事だけを読みたい場合、noteから購入できます。

Recommended by logly
サイゾープレミア

2017年12月号

映画のミカタ

映画のミカタ

チラリと魅せる和モノ写真進化考

チラリと魅せる和モノ写真進化考
    • 【彩川ひなの】ハレンチボディを毛布で包む

真木しおり、Gカップのリムジンパーティ

真木しおり、Gカップのリムジンパーティ
    • 【真木しおり】爆乳JKのお戯れ

インタビュー

連載

    • 【橋本マナミ】いつかさらわれたいんです。
    • プレ東京五輪で優勝した期待の自転車選手
    • 【小島瑠璃子】好きになってもいいですか?
    • 高度に発達した【広告技術】の真実
    • 里美ゆりあ、さかもと未明、小池百合子の共通点は?
    • 【BOSS THE MC】20年間〈トーク〉をやめなかった男
    • 【アニソン音頭】が列島を制覇する
    • 哲学者・萱野稔人の「"超"哲学入門」
    • 【クライヴ・デイヴィス】黄金の耳を持つ名物社長
    • 【山尾志桜里】当選に見る政治史
    • 脳を破壊する【ロボトミー】ノーベル賞の理由
    • 町山智浩の「映画でわかる アメリカがわかる」/『女神の見えざる手』
    • 国民はなぜ「現状維持」を選んだ――【衆議院選】の総括
    • 小原真史の「写真時評」
    • サザエのアンチエイジング
    • ジャングルポケット/毎分1万5000回転!ハードすぎるローターがスゴイ!
    • 【半沢直樹】夫婦間呼称問題、セレブ妻が見せた女性側の内紛
    • エロいラップをする女性ヒップホップグループ
    • 辛酸なめ子の「佳子様偏愛採取録」
    • 幽霊、文化の墓泥棒が集う映画館で。
    • 『花くまゆうさくの「カストリ漫報」』