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町山智浩の「映画がわかる アメリカがわかる」 第113回

『ヒドゥン・フィギュアス』――アメリカ科学史に残る宇宙飛行と人種差別の物語

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『ヒドゥン・フィギュアス』

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冷戦下、ソ連の人工衛星打ち上げにプレッシャーを感じるアメリカは、人種性別を問わず、優秀な計算係を雇っていた。そこでは数々の差別が日常化しているのだが……。

監督:セルドア・メルフィ/出演:タラジ・P・ヘンソン、ジャネール・モネイほか/日本公開未定。


 電子式のコンピュータが開発される前からコンピュータはあった。コンピュータとは「計算する人」、つまり、最初は人間だった。

 1957年、ソ連は人類初の人工衛星スプートニクに地球を周回させた。NASAはソ連に追いつくため、有人ロケットを宇宙に打ち出す「マーキュリー計画」をスタートする。そのために選ばれた7人の宇宙飛行士の物語は『ライト・スタッフ』(83年)という映画にもなったが、そのロケットの軌道計算をしたコンピュータは、実は人間で、しかも女性で黒人だった。それを描く映画が『ヒドゥン・フィギュアス(隠された人々)』(原題)だ。

『ヒドゥン・フィギュアス』は黒人女性が主役で、大スターも出ていないため、邦題も日本公開もまだ決まっていないが、米国内では大ヒットし、『ラ・ラ・ランド』を超える1億6800万ドルの興行収入を稼ぎ出した。

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