>   >   > オトメゴコロ乱読修行【23】/【東京ラブストーリー】赤名リカの呪い

――サブカルを中心に社会問題までを幅広く分析するライター・稲田豊史が、映画、小説、マンガ、アニメなどフィクションをテキストに、超絶難解な乙女心を分析。

1703_inada_200.jpg

「赤名リカ女子」と呼ぶべきタイプの女性が、各世代に一定の割合で潜伏している。赤名リカとは、1988~90年に連載されたマンガ『東京ラブストーリー』のヒロインの名前。リベラルな帰国子女で、性に奔放。自己主張が強く、男にひざまずく気はゼロ。賢く有能で仕事はできるが、情緒は超不安定。愛が激しすぎるあまり男を束縛し、振り回し、とことん疲弊させる。要は「躁状態のメンヘラ女性」だ。

 同作は91年、フジテレビの月9枠でドラマ化され、鈴木保奈美が赤名リカを演じた。今よりもずっと男性中心社会だった当時、赤名リカは一躍時代のアイコンとなり、ドラマは社会現象的に大ヒットする。

 赤名リカの信奉者および潜在的ワナビーは、ドラマ放映当時に若手OLだったバブル世代(現在アラフィフ)の女性にとどまらない。彼女たちを「頼れる、デキる先輩」として慕う団塊ジュニア(現在アラフォー)や、彼女たちを「男社会で奮闘するジャンヌ・ダルク的上司」として崇めるポスト団塊ジュニア(主に30代女性)は、間接的ではあれ赤名リカをロールモデルとしているからだ。今回は、そんな赤名リカ女子に注目しよう。

 参考書は、『東京ラブストーリー』のきっちり25年後を描いて昨年話題になった『東京ラブストーリー ~After 25 years~』。主な登場人物は25年前と同じ4人だ。シングルマザーの赤名リカ、25年前に赤名リカと交際するも振り回された挙句に離別した永尾完治(カンチ)、完治の妻・さとみ。かつてさとみと交際していた医師の三上健一である。

 物語は、完治の娘とリカの息子が婚約してさあ大変……から始まるが、正直それはどうでもいい。何が恐ろしいって、つくづく男の人生は赤名リカ女子の「マーキング」によって大きく左右されるという事実だ。

ログインして続きを読む
続きを読みたい方は...

Recommended by logly
サイゾープレミア

2017年9月号

日本のタブー2017

日本のタブー2017

チラリと見える和モノ写真進化考

チラリと見える和モノ写真進化考
    • 園都「B90センチGカップを隠しながら」

早乙女ゆう、食品サンプルとカラむ

早乙女ゆう、食品サンプルとカラむ
    • 【18歳の現役JD女優】禁断のカラみ

NEWS SOURCE

連載

    • 【小倉優香】運気上がってるんです。
    • 【早乙女ゆう】食品サンプルとカラむ!
    • 【萩原みのり】ゆずの「いつか」に涙する
    • プロで日本王座も獲ったボクシング選手
    • 俺が大丈夫って言えば【すず】はきっと大丈夫で
    • 日本の遅れた【IT】事情を改善する最後のチャンス
    • サブカルチャーの終焉を見た
    • 【田原総一朗】というジャンルが見せるトークの妙
    • 祭りと【フリースタイル】の相性
    • デイヴィッド・ヒュームの【人性論】を読む
    • 【モブ・ディープ】黄金期を支えた巨星墜つ
    • 世界はいま本当に【テロ】の時代か?
    • 謎の【スメリズム】は18世紀欧州の"気功法"!?
    • 『この世に私の居場所なんかない』義憤に燃える介護士の血みどろコメディ
    • 【ポスト安倍候補】が語る自民党の「これまで」と「これから」
    • 戦死者たちの肖像(上)
    • もやもや籠池劇場
    • 男にはマネできないこの回転!まわるバイブで未知の体験を
    • 【サプリ】「こじらせ女子」とは社会に立ち向かう女性たち
    • 「フェティポップ」とはなんぞや?
    • 【紀宮様の婚約会見】を振り返り、眞子様と小室さんの未来を占う
    • タブーすぎる野球裏話…幽霊、興行は清濁併せ呑む暇つぶし
    • 『花くまゆうさくの「カストリ漫報」』