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第1特集
知られざる人気マンガ分業の裏側【2】

泥沼のお蔵入りケースも……原作者・マンガ家の著作権トラブルを振り返る

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『キャンディ・キャンディ (1) 』(中公文庫)

 原作者付きの作品の場合、作画と原作者の間で、著作権利をめぐるトラブルが少なからずあるという。

 マンガのストーリーのすべてを原作者が作っているとは限らない……というのは本文で触れた通り。だからこそ、「このマンガは自分のものだ」という争いが、原作者、マンガ家の間で起こることもある。

「その極北といえるのが、原作者・水木杏子先生と作画者・いがらしゆみこ先生が著作権を争った『キャンディ・キャンディ』の事件。話の骨格を作ったのは水木先生だと思いますし、判決もそのような形になりましたが、単行本は絶版のままで、アニメの再放送もできない。本当に不幸なケースです」(奈良崎氏)

 すぎた氏によると、「最近は出版社が権利関係をガッチリ押さえるようになったので、トラブルに発展することは少なくなった」とのこと。ただ、方向性をめぐってコンビ解消となるケースは今もある。

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