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町山智浩の「映画がわかる アメリカがわかる」 第90回

黒人女性監督が描いたもう1人のキング牧師の姿

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『グローリー 明日への行進』

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1965年のアラバマ州。アメリカ公民権運動を指揮するキング牧師は、黒人の選挙権を求め600人のデモ行進を率いるも、警察隊に暴力で鎮圧された。この「血の日曜日」事件を中心に描かれる同作は、ひとりの人間として、キングの苦悩を浮き彫りにする……。

監督:エヴァ・デュヴァネイ/主演:デヴィッド・オイェロウォほか/6月より日本公開。


『猿の惑星・創世記』のクライマックス、人間たちの虐待に耐えかねた猿たちが蜂起して、サンフランシスコのゴールデンゲートブリッジを渡ろうとする。そこに騎馬警官が突入し、馬上から警棒で猿たちを殴打する。なぜ騎馬警官?日本ではそう思った人も多いだろう。

 しかし、アメリカでは、あのシーンには重要な意味がある。投票権を求める南部の黒人たちが弾圧された「血の日曜日」の再現だから。その事件を映画化したのが『グローリー 明日への行進』(原題『SELMA』)だ。

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