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インタビュー
相模原、ゴールデン街、浅草東洋館、流され続ける男の顛末

【タブレット純】ムード歌謡の貴公子が流れ着いた「芸人」という新世界

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――昭和の少女マンガに出てきそうな時代錯誤で独特の風貌。”遅れてきた昭和歌謡最後の貴公子”が奏でるムード歌謡漫談とは?

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(写真/永峰拓也)

「芸人になって、廃人から立ち直ることができました」

 金髪ロングヘアの挙動不審な男はそう言って苦笑いを見せた。キャッチフレーズは、”遅れてきた昭和歌謡最後の貴公子”。

「30代はとにかく酒漬けの日々で、常にベロンベロンでした。冬のゴールデン街の路上で寝てたら、自分の上に雪が積もってたこともありましたからね(笑)」

 タブレット純。40歳。

 昭和のムード歌謡調の曲に乗せたシュールな漫談を、テレビで見た人も多いだろう。人の目を見ずにボソボソと小声でしゃべる、60年代ロッカー風の怪しい風貌。ところが、ネタになると低音の伸びやかな歌声で客席をジャックする。それもそのはず、彼は田渕純という名義で歌手活動を行ってきた異色の経歴を持つ。芸名「タブレット純」は田渕純をもじったものだ。

 GS(グループ・サウンズ)やムード歌謡に目覚めたのは小学生の頃。1974年生まれ。周りの男子はおニャン子クラブ、女子はチェッカーズに夢中だった。

「特に親の影響でもないのですが、とにかく古い曲が好きで、AMラジオばっかり聴いてました。玉置宏さんのラジオ番組をテープで録音して、学校から帰ってきて聴くのが楽しみ……という変な小学生でしたね」

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