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『クロサカタツヤのネオ・ビジネス・マイニング』第14回

「15年は『残念なソーシャル』が終わり『個人を豊かにする』サービスが来る!?」

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通信・放送、そしてIT業界で活躍する気鋭のコンサルタントが失われたマス・マーケットを探索し、新しいビジネスプランをご提案!

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国内ベンチャーキャピタルにおける投資件数・投資額推移・投資先ステージ(出典)日本ベンチャーエンタープライズセンター「ベンチャービジネスに関する年次報告書」↑画像をクリックすると拡大します。

「マス」がテーマのこの連載も気がつけば一周年。広告や音楽、プロ野球、メディアアーティスト、ITサービス、都市論などなど、さまざまなジャンルの人に登場いただいた。共通するのは、かつて日本に存在した「巨大なマス」が壊れて、バラバラの「小さなクラスター」に分かれてしまったことにより、さまざまな分野が変化を迫られていること。それにいち早く対応して業績を伸ばした自動車業界のようなところもあれば、「プラットフォーム」が2年で入れ替わるIT業界のような分野もある。だが、日本全体に目を向ければ人口減少に伴っての経済縮小は避けられず、僕らはそれに直面して生きていかなければならない。2015年、僕らはマス崩壊に、どう立ち向かえばよいのだろうか。

――この連載も、2014年1月号の田端信太郎さん(第1回「マス機能を失ったテレビに変わってマスを作り出すネットの可能性」)から始まって、15年1月号の櫻井彩子さん(第13回「テレビの建前に気がついた若者と、クレームに怯えるテレビ局の不幸な関係」)まで、13回を数えるほどになりました。今回はちょっと趣を変えて、これまでの振り返りと15年の展望について、編集部がクロサカさんにインタビューする形でお送りします。

クロサカ まずはお付き合いいただいた読者の皆様、ありがとうございます。引き続きご愛顧のほど、お願いいたします。それにしても、あらためて振り返ってみると、対談した方々のラインナップが、我ながら非常に面白いですね。なんとも統一感がない(笑)。

――マスというテーマの対談なので、それぞれ回ごとのテーマは皆、読者が興味のあるものになっていると思います。最近では遠山緑生さん(第12回「PCユーザーはすでにマイノリティ!?スマホネイティブ世代のドライなインターネット観」)の回は、大きな反響がありました。

クロサカ 遠山さんはSFC【1】でネットの黎明期を一緒に見てきた同級生だし、ちょうどサイゾーの読者とも同年代だから、共有体験がウケたのかもしれないですね。彼の「プラットフォームの寿命が短くなっている」という話は、僕も印象に残っていて、結局僕らはこれまで何をやってきたんだろうなあ、と内省しています。

――それから、江渡浩一郎さん(第3回「ニコニコ動画を『野生の研究者』が集まる場に。新しい学会のカタチとは?」)、塩見智さん(第5回「実はクルマは売れている? メーカーが栄えてもクルマ雑誌が消える不思議」)、上田元さん(第8回「テレビ中継がないパ・リーグが人気!? 人口減少時代のプロ野球の生き残り方」)の回も話題に上りました。

クロサカ 塩見さんの「"車が売れない時代"はウソ」という話は、とてもインパクトがありましたね。自動車産業は20世紀の工業化による大量生産の象徴でしたが、今の自動車は少数の巨大メーカーによる少量多品種になっています。少しずつデザインを変えて、いろんな車種が出ているけど、核となる技術の部分が優れているので、どの車を選んでも大きな不満がありません。その結果、20世紀よりもメーカーの巨大化・寡占化が進んでいるというお話でした。多くのビジネスパーソンに示唆を与えたと思いますし、私自身もコンサルタントの仕事をするときにも考え方の整理に役立っています。

――ネットでは「若者の自動車離れ」と揶揄されますが、現実には生活に自動車が必要な地域ではひとり1台になっていますよね。でも、メガヒットが出ないので、売れていないように見えるというのは面白いです。

クロサカ 塩見さんと遠山さんの話からわかるのは、車のデザインやネットのサービスといった、ユーザーと直に接する部分が軽くなってしまっているということです。新車が半年しか売れない、ウェブのプラットフォームが2年しかもたないというのは、そういうことですよね。人々が飽きっぽくなっている気がします。
 
 その一方で、自動車のコア技術を作る人、インターネットのインフラを運用する人といった、ユーザーから見えない裏側で産業を支える人たちにかかる重さが増している。こうした構造は、これからしばらく続いて、基本的な消費社会の雰囲気になっていくんじゃないでしょうか。

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