>   > ティーン・ポップは叩かれるさだめ? 【セカオワサウンド分析】

――一部音楽ファンから叩かれ続けるSEKAI NO OWARIだが、そこで標的にされるのはイメージばかりで、サウンドの中身が議論されるケースは少ない。そこで今回は、その音楽性自体をじっくり見極めるべく、メジャーデビュー以降のシングル6曲をレビューしてみたい。

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■インディーズ時代の流れと葛藤の過渡期
『INORI』
11年8月発表のメジャーデビューシングル。「花鳥風月」はSaori作詞・Fukase作曲、「不死鳥」はFukase作詞・Nakajin作曲、「Never Ending World」はFukase作詞・Saori作曲。

メジャー初のシングルは、「花鳥風月」「不死鳥」「Never Ending World」という3曲を収録したトリプルリードの内容。タイトルは震災後にリリースされたということも関係しているはず。「ポップなメロディとダークで鋭角的な言葉」というインディーズ時代の特徴を引き継ぎ、歌詞には急激に人気を獲得したバンドの葛藤も見え隠れする。打ち込みのリズムもまだまだ平板で、いわば過渡期の作品。

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■今につながる最初の起点がここに
『スターライトパレード』
11年11月発表の2ndシングル。作詞はFukase、作曲はNakajin。発売から3年近い今年5月、本人たちが出演するトヨタ車のCMソングに起用されている。

初の武道館公演の翌日にリリースされた2ndシングル。このあたりからバンドのファンタジー路線が本格化する。ライブではロックバンドの美学を離れ、演出に力を入れるショー的な要素が拡大。そしてこの曲は、NHK・民放連のラジオキャンペーンという大型タイアップのために書き下ろされた、いわば「勝負曲」。覚えやすい歌謡曲的なメロディ、歌声の甘さを前面に押し出し、シャッフルビートで味付けした。今のセカオワに繋がる最初の起点。

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