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お騒がせ男の"最初で最後の懺悔録"──高須基仁 の「全摘」 No.20

インチキなジジイたちがはびこるこの日本に、若い「鵺」はいないのか!

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──年齢不詳、職業不明、痛風持ち……老獪タカスが、自らの五臓六腑をすする気合で過激に告白&提言

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大盛り上がりを見せた、メイドNo.1を決める今年1月の「萌えクイーンコンテスト」。主催者都合で来年の開催はなくなったが、ならば私が主催者となり、ロフト・プラスワンで熟女も風俗嬢もごった煮でコンテストを実施する。乞うご期待。

 身もふたもない時代だ。原発問題をはじめ、何事も縦のものを横に、左のものを右に持っていくだけで、解決しようがない状況が続いている。

 このような時代のキーワードとして、「鵺(ぬえ)」という言葉にたどり着いた。NHK大河ドラマ『八重の桜』の主人公・新島八重は、和洋折衷の服が「鵺のようだ」と評された。鵺とは、猿の頭、狸の胴、蛇の尾、虎の手足、トラツグミの声を持つ怪獣。転じて、既成概念にとらわれない、つかみどころがない人物を指す。今はそんな鵺がいない。

 鵺の中にもプラスの鵺とマイナスの鵺がいる。プラスの鵺の最高峰は、新渡戸稲造だ。新渡戸は「我、太平洋の橋とならん」という名言を残し、国際性に富んでいた。

「亜細亜はいつなり(ひとつなり)」という言葉を残した岡倉天心もまた、鵺である。和服に中国の道服をまとったような格好をし、日本画に西洋画法を取り入れた作風は「朦朧体」と呼ばれ、当時は酷評されたが、アジアとしての日本の覚醒を目指し尽力した。英語を自在に操り、ロンドンで『東洋の理想』『日本の目覚め』、ニューヨークで『THE BOOK OF TEA』を出版している。このように、アジアをベースに文化をミキサーにかけたような人物が、現代には見当たらない。

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