サイゾーpremium  > 特集  > タブー  > 五輪招致成功で気分上々【猪瀬ファシズム】大研究

――東京都を治める身でありながらも、たびたび問題発言を繰り返し、多くの顰蹙を買っている猪瀬直樹。権威主義的で、男性原理の極端な強調は、まさにファシズムそのもの。猪瀬は自分について書かれたものはすべてチェックしているという偏執的な性質を持っているというが、これも読んでくれるかな? 猪瀬都知事、自分を見つめ直してください!

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猪瀬直樹1946年、長野県生まれ。第18代東京都知事。ノンフィクション作家、政治家。推定身長158センチ。愛煙家として知られる。また、最近はジョギングに熱中。(絵/河合 寛)

 現・東京都知事として2020年の五輪招致に向け、精力的に活動した猪瀬直樹氏。しかし、4月15日に発生したボストン・マラソン爆発事件の翌日に五輪招致のロゴ入りTシャツを着てニューヨークのセントラルパークを走るアピールをして非難されるなど、その活動はたびたび迷走した。4月27日ニューヨーク・タイムズ紙のインタビューで「イスラム諸国で人々が共有しているのは唯一、アラーだけ。けんかばかりしている」「トルコの人々が長生きしたいと思うなら日本のような文化を持つべきだ」と発言。他候補都市の批判を禁じるIOCの規則に抵触するとして騒動に発展した。自身のツイッターでは直後に「今回の件で誰が味方か敵か、よくわかったのは収穫でした」と強がったが、その後発言を謝罪した。しかし、猪瀬氏は12年8月11日にもツイッター上で「マドリードは欧州危機、イスタンブールはシリア内戦など不利な条件。カタールのドバイは秋期開催を主張して予選落ち。東京はきわめて有利な状況にあります」と批判的な発言しており、そもそもIOCの規則を理解していたとは思えない。

 この失言騒動により「東京への招致は不利になった」とメディアで盛んに報道されたが、JOCなどの功績もあり、結果としてはなんとか五輪招致に成功。猪瀬氏のキャリアにまたひとつ「手柄」が加わったことになるが、その言動には常に危うさがつきまとう。そもそも猪瀬直樹氏とはどんな人物なのだろうか?

 猪瀬直樹氏は信州大学在学時、新左翼学生運動の指導者として、革命的共産主義者同盟全国委員会に参加。69年には信州大学全共闘議長を務めた。大学院を卒業後の79年、32歳で作家活動を開始。87年に『ミカドの肖像』(小学館)で第18回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。96年に『日本国の研究』(文藝春秋)で文藝春秋読者賞受賞。その後、作家活動の傍ら、政治的な活動を開始。小泉元総理の「聖域なき構造改革」の旗手として02年から道路関係四公団民営化推進委員を務め、07年6月から東京都副知事に就任。12年12月、東京都知事に就任した。

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