サイゾーpremium  > 特集  > タブー  > 東西【デザイナー】映像化に見る、その"虚と実"
第1特集
「本」「映画」に見る、ファッションのタブー性の根源【2】

シャネルと『カーネーション』 東西デザイナー映像化に見る、その“虚と実”

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DVD『ココ・シャネル』

 世界的ブランド「シャネル」の創設者、ココ・シャネル。孤児院育ちというドラマチックな生い立ちと相まって、数多くの伝記が残されている。09年から10年にかけては、シャネルを描いた映画作品が3本立て続けに日本公開された。

米・仏・伊合作の『ココ・シャネル』【9】では、大女優、シャーリー・マクレーンが、フランス映画『ココ・アヴァン・シャネル』【10】では、『アメリ』の主演女優オドレイ・トトゥが、シャネルの孤高の生き様を表現した。『シャネル&ストラヴィンスキー』(仏・09年)は、作曲家ストラヴィンスキーとの関係を中心に、性愛の交錯を描く。

 パトロン的存在でもあった恋人たちとの関係など、シャネルの実像が描かれるこれらの作品。だが、12年に邦訳が発売されたシャネルの伝記『誰も知らなかったココ・シャネル』【11】で書かれた、ナチスのスパイだったという事実はおろか、生前から問題になっていた対ナチス協力などについてはほとんど触れられていない。

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