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第1特集
"ステルスマーケティングタレント"の結婚本【1】

小森純ら話題のタレントも出版! 広告だらけの"オナニー"結婚本の需要とは?

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──2011~12年にかけて、ほしのあきや小倉優子らをはじめとした、女性タレントの結婚ラッシュが起きた。その波に乗って、やたら出版された芸能人の“結婚本”を目にした人も多いのではないだろうか。告白本や暴露本が売れなくなった今、新たな金脈を探ってたどり着いた、芸能人本の中身とは?

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自らプロデュースしたドレスの宣伝もばっちり差し込んだ、小森純の『純婚』。

 芸能人の書くタレント本といえば、かつては自らの知られざる過去や私生活について綴る“告白本”としてのイメージが強かった。しかし、タレント本に限らず、最近はそのような類いの本は減りつつあり、阿川佐和子が「週刊文春」での対談連載で培ったコミュニケーション術を総括した『聞く力 心をひらく35のヒント』(共に文藝春秋)などをはじめとした、“実用書”として使えるものが主流、そしてヒットの鍵にもなっている。

 そうした風潮の中、20~30代の女性芸能人たちに多く見受けられるようになってきたのが、自身の“結婚”“出産”といった節目に本を出版する現象。過去には1990年に二谷友里恵が、当時の夫・郷ひろみとのなれ初めや結婚生活について綴った『愛される理由』(朝日新聞社)がベストセラーになったが、それとは完全に別物。『ほしのあきのMy Happy Story♥』(ワニブックス)では、ほしのあきが実際に結婚式で配布した引き出物一覧を並べ立て、『小倉優子のHappy Wedding』(ベストセラーズ)では、ハワイで挙式を行った小倉優子が現地のおすすめショップを紹介するなど、どれもあくまで“結婚式”に執着した構成になっている。そのため、著者のウエディングドレス姿であったり、ブライダルヘアメイクの工程であったりと、ビジュアルで見せるページが大半を占めており、夫とのなれ初め等を語る文章は箸休め程度でしかない。さながら女性誌のような体裁で、同世代の独身女性に向けた“ウエディング実用書”と化しているのだ。

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