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人気放送作家・山名宏和が選ぶ――ぼくが「サイゾー」連載から逃げるきっかけになりそうな記事3本

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――人気放送作家の鮫肌文殊氏と山名宏和氏が、知ってトクもしなければ、自慢もできない、だけど気になって眠れない、世にはびこる難問奇問を直撃解決!する連載「だから直接聞いてみた」。現在同企画は、「ビジネスジャーナル」に場所を移し、鮫肌氏・山名氏の後輩放送作家である林賢一氏も加えて連載中だ。今回は放送作家である山名氏に、テレビ業界で働きながら、テレビメディア批判を展開するサイゾーで働くヤバさについて聞いた。

【山名宏和さんが選ぶ「ぼくがサイゾー連載から逃げるきっかけになりそうな記事3本」】

『外国人も呆れる"エセチャリティ" 『24時間テレビ』 最大の過ちとは?』
(2009年9月号「ニュース」

『芸能人の「慰安番組」が跋扈する"下流メディア"テレビの瀕死ぶり コラムニストの小田嶋隆が語るこんな司会者は消えろ!』
(2008年7月号「提言!「死んだテレビ」は再生できるか」より)

『フジテレビに嫌われたヘキサゴンとファミリーたちの行く末』
(2011年11月号「ニュース」

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だから直接聞いてみた

「ウチで連載していて大丈夫ですか」
 
「サイゾー」本誌で連載をしている頃、編集者から、よくそう聞かれた。

「どういうことですか」

「まわりから何か言われませんか」

「サイゾー」には僕が構成として参加している番組や、番組出演者に関するきわどい記事がしばしば載る。その情報源が僕ではないかと、現場で疑われていないか心配してくれていたのだ。

 幸いにして、なにか言われたことは一度もない。かといって、みんなが「サイゾー」を読んでいないわけではない。「サイゾー」はテレビ業界でも、愛読者の多い雑誌のひとつである。現に「連載読んでます」と言われたことは何度もある。連載は連載、記事は記事とみんな割り切ってくれているのか、あまり深く考えていないのかのどちらかだろう。

 ただ編集者が心配してくれた気持ちもよくわかる。

「サイゾー」は、芸能界やテレビ番組について、かなり踏み込んだ記事が多い。あまたある雑誌の中でも、毎回ここまで踏み込む雑誌はない。

 今回、選んだ3本の記事は、数ある踏み込んだ記事の中から、中辛なものを選んでみた。もちろん、もっと激辛の記事もある。だが、それは後で読む時のお楽しみにとっておこう。

 それにしても、毎回よく取材しているものである。

 だいたい、記事中に出てくる「番組関係者」や「放送作家」っていったい、誰なんだ。

 一応言っておくが、僕ではない。実は何度か、「山名さんだとバレないようにしますので」と情報提供を求められたことがある。「大丈夫ですか」と心配してくれる一方で、危ない橋を渡らせようとする、まるでヤ○ザのようなやり方、さすが掟破りな雑誌を作る編集者である。だが、僕ももう少し放送作家として仕事を続けていきたいので、その依頼だけは断ってきた。

 話を戻す。

 だから、誰なんだ「番組関係者」って。時には、現役と思しきマネージャーの証言も出てくる。どうやって彼らに近づき、情報を引き出しているのか。かつて、某週刊誌が絶好調の頃、使える使えないは別にして、情報を提供してくれたら一律○万円やると番組関係者に声をかけて回っていたという話を聞いたことがあるが、『サイゾー』にそこまでの金があるとは思えない。じゃあ、どうしてるんだ? 枕取材か。「サイゾー」に、そんな美人編集者がいるとも思えない。あの取材力は、謎である。

 それにしても、踏み込んだ記事の数々は、どこまで真実なのだろうか。

 放送作家にもいろいろなタイプがおり、テレビ局の人間関係に詳しい奴がいたり、芸能人や芸能プロダクションと親しい奴がいたりするが、僕はどちらでもない。業界事情に疎いほうだ。そんな僕でも二十年近く、放送作家をしていれば、伝え聞く裏事情がある。それと『サイゾー』の記事が合致することはある。だから、真実はある。真実の割合が100%なのか10%なのかはわからないけれど。

「ウチで連載していて大丈夫ですか」

 今後も、そう心配され続けたい。記事を読んで、「これさすがにヤバくないか」と驚きたい。そして、本当に自分の放送作家生命が脅かされそうになった時は、すかさず逃げる。現在、「ビジネス・ジャーナル」に連載中の『だから直接聞いてみた』から僕がいなくなった時は、つまりそういうことです。

山名宏和(やまな ひろかず)
1967年、東京にて誕生。放送作家。『行列のできる法律相談所』『ザ!鉄腕!DASH!!』(共に日テレ系)などを手がける。12月から『100KAIDAN』をYouTubeではじめました。多彩な出演者が、小さな怖い話を語ります。お暇な時に、ぜひ探してみてください。

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