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第2特集
リクルート上場に立ち込める暗雲【7】

ブラック企業アナリスト・新田龍が解説! 元リクルート社員が“ブラック業界”に行く理由

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――リクルートの出身者たちが立ち上げた企業をよくよく見ると、「過酷な労働の割に給料が安い」といった“ブラック企業”が乱立する“ブラック業界”への参入が多いような……。ブラック企業アナリストの新田龍氏がその理由を分析する。

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新田龍氏の著書『人生を無駄にしない会社の選び方』

 リクルート系出身者は、人材業界(インテリジェンス、CDCなど)やIT業界(セプテーニホールディングスなど)、不動産業界(ネクストなど)といった、いわゆる“ブラック業界”への参入が目立ちます。その理由としては、もともとリクルートが携わる分野であることに加え、情報やサービスを扱う業界なので、初期投資が少なく参入障壁が低いということがあります。しかし、この理由をさらにひもといていくと、リクルートとブラック企業の密接な関係が見えてきます。

 退職者が多いブラック企業にとって、リクルートの運営する求人情報サイト「リクナビ」は大量に人材採用するための良いシステムです。魅力的に見える求人広告を出せば、学生は安易に飛びついてきますから。そこでブラック企業は出稿量を増やし、リクルートにとって優良な顧客になる。必然、リクルート社員とブラック企業の担当者は昵懇になります。そして、リクルート社員が独立をする際には、こうした人脈を活用しようとするでしょう。そのため、リクルート出身者はブラックな業界に参入することが多いのです。

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