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町山智浩の「映画がわかる アメリカがわかる」 第59回

食事はマクドナルドに!?落ちゆく“裸の”女王様

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雲に隠れた岩山のように、正面からでは見えてこない。でも映画のスクリーンを通してズイズイッと見えてくる、超大国の真の姿をお届け。

『クイーン・オブ・ベルサイユ』

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億万長者であるシーゲル夫妻は、ベルサイユ風の宮殿を建設するなど、この世の贅を尽くした生活を送っていた。2008年のリーマンショックが起きるまでは……。セレブの栄枯盛衰を映し出したドキュメンタリー。

監督/ローレン・グリーンフィールド 出演/デヴィッド・シーゲル、ジャッキー・シーゲルほか 日本での公開は未定


「広いお部屋ですねー」

 これから内装する4LDKほどの部屋に案内された男は言った。

「奥さんのお部屋ですか?」

「まさか」

 ジャッキー・シーゲルは笑った。

「ここはクローゼットのひとつよ」

 フロリダの高級住宅地に建設中の2600坪の豪邸、というより城。総工費300億円。完成したら13の寝室に9つのキッチン、30のバスルーム。2つの映画館。地下にはボウリング場やスケート場も。あまりに広いので、移動はセグウェイで。

 そして外観は、フランスのベルサイユ宮殿を模している。映画『クイーン・オブ・ベルサイユ』は、フロリダにベルサイユ宮殿を建てようとした大富豪デヴィッド・シーゲルと、その妻ジャッキーを、4年にわたって追い続けたドキュメンタリーだ。

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