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CYZO×PLANETS 月刊カルチャー時評最終回──【COMIC編1】

打算的な嫁探しにヒロインの罵倒......ゲスな展開が魅力の『グラゼニ』

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──趣味の細分化が進み、ますます男女の垣根がなくなりつつある"マンガ"。いくら売れなくなってきているとはいえ、マンガ大国日本の底力は健在です! 何を読んだらいいかわからない? ならばまずはこれを読め!

2012年3月号 COMICクロスレビュー

■もしAKBに男の娘がひとり入っていたら?

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『AKB49~恋愛禁止条例~』(6巻)
作/宮島礼吏 原作/元麻布ファクトリー
掲載/「週刊少年マガジン」(講談社)
価格/440円 発行日/1月17日
憧れの同級生・寛子がAKB48のファンで、オーディションを受けると知った男子高校生・浦山実。彼女を応援すべく、自分も「浦川みのり」を名乗り女装してオーディションを受けたところ、2人とも合格。いつ素性がバレるかハラハラしながら、正式メンバーを目指すハメに。秋元康が関与する、AKB48唯一の公式マンガ。

【脚本/演出家・麻草評】
★★★★★★★★☆☆
ムチャ設定をアイドルスポ根に
主人公の髪(ウィッグ)が白くヒロインの髪が黒いのは、単なるキャラ立てではなく虚構度の差を表してるのかもしれない。この巻ではヒロインの進退問題が扱われ、画面は黒味を増し危機感は効果的に煽られる。そしてヒロインの応援という主人公の目的を観客の立場から再認識させ、総選挙をネタに今後の展開を盛り上げる。AKB+熱血女装アイドルというムチャ設定を、アイドルスポ根モノとして昇華した作者チームの構成力に脱帽だ。

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