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神保哲生×宮台真司 「マル激 TALK ON DEMAND」 第61回

北海道警裏金問題から見える記者クラブの監視能力と疲弊【後編】

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メディア本来の役割は報道なのか伝達なのか?

神保 メディアの問題について議論を進めましょう。繰り返しますが、記者クラブ問題は日本のメディアが抱える深刻な構造問題ですが、その制度の中にはメディアが失ってはいけない財産もあります。それは日本のメディアが政府各省庁のど真ん中に「記者クラブ」という取材拠点を持っているため、統治権力に対する監視が容易になっていることがひとつ。そして記者会見の主催権がメディア側にあるというのがもうひとつの財産です。いずれも先人たちが苦労して勝ち取った権益で、本来はメディアにとって、すなわち市民社会にとっても大きな財産となるべきものです。しかし、現在では一部のメディアの既得権益として濫用されているため、2つともメリットよりもむしろでメリットの方が大きくなってしまっているのが残念でなりません。相手の懐深く飛び込んでいるというのは、攻める場合にとても有効な拠点です。一方で、その権利が攻めの心を持っていない人たちの手に渡ると、単なる癒着と堕落の温床となります。今の日本の記者クラブは残念ながら後者です。高田さんにとって記者クラブという拠点があることは、警察取材をしていく上でどの程度重要なものだったのでしょうか?

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