サイゾーpremium  > ニュース  > カルチャー  > 【樋口健二】──原発被ばく労働者の真実を...
ニュース
「被害者への鎮魂歌になれば」

【樋口健二】──原発被ばく労働者の真実をひたすら追い続ける"売れない写真家"

+お気に入りに追加
1107_higuchi.jpg
(写真=江森康之)

 福島原発の事故をきっかけに、ある報道写真家に注目が集まっている。約40年にわたり、フリーで企業の公害問題や、原発労働者の被ばく問題を取材し続けてきた樋口健二氏だ。2001年、国際的NGO組織・世界核ヒアリング会議の「核なき未来賞」(教育部門)を受賞。これを機に、氏の写真は世界的に知られるようになったが、一方で核の平和利用を掲げている日本では、ほとんど報道されなかった。

「これまで、いくら原発やその内部で働く人々の実態を告発しても、みんな知らん顔。僕の写真を取り上げるマスメディアなんてほとんどなかった。今回の原発事故で、やっと僕みたいな"売れない写真家"に関心が集まったんだね」

 写真家になる前、25歳まで川崎の製鉄所で働いていたという樋口氏。石炭や鉱石のほこりが渦巻く劣悪な労働環境で、「こんな空気をずっと吸い続けていたら、死んでしまう」と、身の危険を感じていたという。写真家としての初仕事は、三重県四日市の石油化学コンビナートの排煙が原因となった四日市公害の取材。アルバイトの稼ぎだけで四日市に通いつめ、公害の実態を知らしめるために、被害者たちにとことん密着した。

「この経験をもとに、次の仕事を何にしようかと考えたとき、原子力だなと。当時、エネルギー産業の最先端は、石油から原子力に移り変わっていた。四日市公害は企業の問題だったけど、原子力産業は国策だからね。僕のような名もない写真家が国を相手にケンカするなんて、面白いと思ったんだよ」

ログインして続きを読む
続きを読みたい方は...

Recommended by logly
サイゾープレミアム

2019年3月号

欲望の美人学

欲望の美人学
    • 【美人コンテンツ】炎上考現学
    • 複雑化する【ミスコン】批判の論点
    • 【ミス・ユニバース】の問題点
    • 【世界で最も美しい顔】の胡散臭さ
    • 【柳美稀】が魅せた美グラビア
    • 進化する【美ジネス】の最前線
    • 【整形大国・韓国】の顔採用事情
    • 【ブス作品】とルッキズムの関係
    • 傑作【ブス主人公】作品レビュー
    • 【スダンナユズユリー】がネオ・レディースに!
    • 【ディスニー・プリンセス】変遷の記録
    • 【キリスト教】の女性受容史
    • 【日本酒と美人】の意外な歴史
    • 知っておくべき【5大美人酒】
    • 【地域別美人言説】の謎を追う!
    • 【ジブリヒロイン】芸能界ドラフト会議

乃木坂46・斉藤優里のパジャマパーティ

乃木坂46・斉藤優里のパジャマパーティ
    • 乃木坂の太陽【斉藤優里】が登場!

NEWS SOURCE

    • 自民党と【創価学会】の不協和音
    • 【沢田研二】だけじゃない空席問題
    • 脆弱な日本の【サイバーセキュリティ】

インタビュー

    • 【是永瞳】大分から来た高身長ガール
    • 【六道寺】特攻服のママさんシンガー
    • 【ちぃたん☆】絶賛炎上中のゆるキャラ

連載

    • 【園都】サウナーなんです。
    • 【平嶋夏海】美尻アイドルの偏愛録
    • 【88rising】世界戦略の真実
    • 深キョン熱愛ショック!【恭子から俺は!!】
    • 世界中で議論される【AIと倫理】
    • 高須基仁/【エロ】の匂いを消すこの国に抗う
    • 映画【盆唄】に見る人々のたくましさ
    • 【ファーウェイ】創業者の素顔を追う
    • 【ブラック・クランズマン】に思うファンクとディスコの70年代
    • 町山智浩/【バイス】ブッシュを操る副大統領
    • 厚労省の【不正統計問題】と統計軽視の代償
    • 小原真史の「写真時評」
    • 五所純子「ドラッグ・フェミニズム」
    • 笹 公人/【嵐】の夜に
    • おたけ・デニス上野・アントニーの「アダルトグッズ研究所」
    • 稲田豊史/希代のマーケター【西野カナ】
    • 【アッシュ×スラッシュ】実弟が聞くキワどい話
    • 辛酸なめ子の「佳子様偏愛採取録」
    • ニコタマに地ビールを!【ママ友】たちの挑戦
    • 伊藤文學/【新世代ゲイ雑誌】の価値観
    • 更科修一郎/幽霊、【サイコパス】に救われたい人々。
    • 『花くまゆうさくの「カストリ漫報」』