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ステキな「古典新訳」の見つけ方【2】

翻訳本はここまで変わる!! 誰でも知ってる"有名海外文学新訳VS旧訳"徹底読み比べ

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──古くさくなくなった? 漢字が減った? 海外文学の古典的名作の中からここ最近新訳が出たものをピックアップ。実際に読み比べてみました──。

「ウワバミ」か「ボア」か「大蛇」か、それが問題だ

『星の王子さま』(サン=テグジュペリ、1943年)

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【旧訳】
内藤濯/訳(2章、15ページ)
「ちがう、ちがう! ぼく、ウワバミにのまれてるゾウなんか、いやだよ。ウワバミって、とてもけんのんだろう、それに、ゾウなんて、場所ふさぎで、しようがないじゃないか。ぼくんとこ、ちっぽけだから、ヒツジがほしいんだよ。ね、ヒツジの絵をかいて」

【新訳】
辛酸なめ子/訳(2章、8~9ページ)
「違うよ、大蛇に飲まれた象の絵なんて見たくない。大蛇は危険だし、象は大きくて邪魔くさくて、両方共僕のうちには入らないよ。とにかく羊が欲しいから、羊を描いてください」


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