サイゾーpremium  > 特集  > 化粧品業界──資生堂は海外逃亡中!? 3...

──ドラッグストアや通販が台頭し、コスメ比較サイト「@cosume」などの効果によって消費者がニッチ商品の情報も簡単に得られるようになった昨今、コスメも、ブランド力より価格と商品力が問われるようになった。さらに、10年は他業種の侵食も凄まじく……大手はいつまであぐらをかけるのか?

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(イラスト/都築潤)

勝ち企業

ポーラ
かつては訪問販売で躍進。80年代に通販部門「オルビス」を立ち上げる。近年は「THREE」「ディセンシア」など特徴的なブランドを運営するグループ会社を設立。

パナソニック
03年、世界初のナノイー技術を搭載した空気清浄機を発売。以後、さまざまな家電にナノイー技術を応用する。04年ナノイーのスチーム式美顔器、05年ドライヤーを発売。

負け企業

資生堂
トップシェアを誇る企業。2000年頃から100以上あったブランドの絞り込みを行うが、ほかのメーカーを圧倒するブランドはいまだ育たず。中国などでの知名度は抜群だが……。

カネボウ化粧品
04年、カネボウから化粧品部門が分離し、06年、花王グループへ編入される。中心となるブランド「コフレドール」は振るわず、低価格ブランド「KATE」のほうが売れている状況。

 不況に強いといわれる化粧品業界。しかし近年は、原油高や世界同時不況、少子化などさまざまな打撃を受け、売上高は07年から減少、10年3月決算でも、資生堂は前年同期比6・7%減、花王は9・4%減、コーセーは3・1%減と、大手3社共に、売上高は減少した。国内シェアに関しては、資生堂が2割強、カネボウ化粧品を傘下に収める花王が約2割、コーセーが約1割、あとは無数のメーカーがひしめいている状況だ。

 元カネボウ社員であり、30年以上化粧品業界に携わってきた中小企業診断士の梅本博史さんは次のように語る。

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