サイゾーpremium  > 特集2  > お菓子より甘いのはヒット商品をパクること...

 今年9月、福岡市で話題になった、とあるスイーツショップがある。その店の看板商品は、ご存じ「堂島ロール」だ。地元情報誌は「あの堂島ロールがついに登場!」と、でかでかと紹介したが、実は同店、かの有名な「堂島ロール」の店「モンシュシュ」とはまったくの別物だという。

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写真下が「アンセノン」、写真上が「モンシュシュ」のロゴマーク......。

 福岡市に新たに出店されたこの店の名は「アンセノン」。店の名前を聞けばすぐに間違いに気がつきそうなものだが、なぜ情報は混乱したのだろう。実はこのロールケーキ、見た目だけでなく、味もそっくり。その上、バラの花をデザインした文字をロゴマークにしており、その書体のイメージから、オレンジのテーマカラーまで、まさに「モンシュシュ」なのだ。

「アンセノン」のホームページをのぞいてみると、「アンセノンは、堂島ロールのレシピを考案し誕生させたムッシュが独立した新ブランドです」との一文がある。よくよく読んでみると、このムッシュこと有田逸朗氏が、大阪の「ホテルアンビエント堂島」の総料理長であった2003年、「モンシュシュ」のために「堂島ロール」を考案したとか。つまり、開発者である有田氏が、別の店舗で、まったく同じロールケーキを同じ名前で、さらに同じ価格(「モンシュシュ」、「アンセノン」共に1260円)で販売をしているのだ。

 さらに、「新ブランド『アンセノン』は、そんなおいしさを福岡の皆様にも味わって頂きたいという想いでオープンいたしました」と、あたかも「モンシュシュ」の別ブランドかのような打ち出し。

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