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CYZO×PLANETS 月刊カルチャー時評第5回──DRAMA編【2】

「QuickJapan」好きサブカル人のしょっぱい自意識に引きずられた『モテキ』

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──ついに"ドラマの帝王"木村拓哉ですら視聴率の取れなくなったドラマ大恐慌時代。そんなテレビ離れ世代にこそ見て欲しい、テレビマンたちの力とは? ドラマの見方が変わる新目線批評。

2010年11月号 DRAMAクロスレビュー

■金メダル至上主義のスパルタ家族物語

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『GOLD』
脚本/野島伸司
出演/天海祐希、長澤まさみ、エド・はるみほか
フジテレビにて7月より毎週木曜22:00(9月16日終了)カリスマ経営者で美容研究家の悠里(天海)は、女手ひとつで4人の子どもを育てている。彼女の至上命題は、子どもたちにオリンピックで金メダルを取らせること。その実現のために邁進する彼女と、巻き込まれる家族やその周囲の人間たちの愛憎劇を描く。脚本は、フジテレビでは『薔薇のない花屋』(08年)以来となる野島伸司。


【批評家・宇野評】
★★★★★☆☆☆☆☆
舵取りレベルでの混乱すら窺える
野島伸司の迷走が止まらない。キャラ造形と配置は素晴らしい。現代的なテーマへのアプローチ自体も悪くない。しかしまったく展開できていない。絶対強者・天海と絶対弱者・エドの対比という基本的な構図は早々にエドのフェードアウトで崩壊。両者の対立が第三項(長澤)の介入で変化するという伏線(?)も生きないし、三兄弟、反町、寺島といずれのドラマも中途半端。まあ構造があるだけマシなのだが(笑)、舵取りレベルでの混乱すら窺える。

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