サイゾーpremium  > 限定  > 『愛の流刑地』なんかじゃヌケない!という...

──硬派文芸誌に作品をものする純文学作家の先生方の作品にも、フランス書院文庫も真っ青のエロエロ描写は案外多い。芥川賞受賞の巨匠から、今をときめくアイドル作家まで、文学的創造力が妄想力にまで高まって生まれた先生方の珠玉のセックスシーンを、とくとご覧あれ!!


《非道な、あまりに非道な賞》

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石原慎太郎──『完全な遊戯』(新潮社)
1932年生まれ。56年に、実弟・石原裕次郎をモデルに描いた「太陽の季節」(新潮社)で第34回芥川賞を受賞。現在、東京都知事。


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──「野郎、静かにするように、
股ぐらにほうきでも突っ込んどいてやろうか。
大方それならこ奴あ嬉しそうにじっとしてるぜ」──

 勃起したナニで障子を破る、あまりに斬新な表現で男根主義を高らかに宣言した『太陽の季節』以上に「淫行条例、上等!!」な作品といえば、コレ。なにせ、少し精神を病んでいる女を車に連れ込む→複数で犯す→監禁する→さらに友人を集め犯す→海に突き落とす──という非道すぎる犯罪を乾いた筆致で描ききった、完全な"理由なき暴力"の物語なのだ。この著者が知事を務めているなんて、相当にアバンギャルドな事態。いつか作者自身の手で、この本を有害指定する目が来なければいいが......。



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