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町山智浩の「映画がわかる アメリカがわかる」 第32回

ド素人の落書きが芸術?アートバブルの皮肉

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【今月の映画】

『Exit Through the Gift Shop』
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ロサンジェルスで古着屋を営むティエリーは、ある時、自分の従兄弟が著名なストリートアーティストだと知る。常にビデオカメラを回すクセがあるティエリーは、従兄弟の作品を撮影し続け、やがて多くのストリート・アーティストらと交流を持ち、その姿をカメラに収めていた。そんなある日、バンクシーと知り合うことができたのだが……。
監督/バンクシー 出演/ティエリー・グエッタほか ナレーション/リス・エバンス 日本での公開は未定。

 映画『Exit Through the Gift Shop(土産物屋を通って退場)』は世界的アーティスト、バンクシーが監督した奇々怪々のドキュメンタリーだ。

 サンフランシスコのラティーノ地区に、こんな落書きがある。

「No Trespassing(私たちの土地につき許可なく立ち入り禁止)」

 本物の立て札のついた壁に、インディアン(アメリカ先住民)の等身大の絵。白人が略奪した国への皮肉だ。この絵は数日前までは存在しなかった。4月23日の夜に、バンクシーが無許可で描いたものだ。

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