
ある芸人の赤裸裸笑(小)説「ニューヨーク戦記」第2回
<前回までのあらすじ>
本場のコメディと英語を学ぶため、日本に妻子を残し、ニューヨークへ修業に出た芸人・中牟田。いざ、憧れの地へ......と思いきや、出発時の空港で写真週刊誌にとっつかまる。理由は、これから日本で起こす予定の、女がらみの詐欺事件の裁判だった。残してきた"お土産"と、それを引き受ける所属事務所の苦労に思いをはせつつ、中牟田を乗せた飛行機は太平洋を渡る――。
ニューヨークにたどり着いたお笑い芸人・中牟田秀直は、学生寮に住み始めた。現地の事情に明るい知り合いの日本人やアメリカ人の友人もいたが、あえて彼らに頼らずに生活を始めたのだった。最初にある程度サポートしてくれる人がいたのでは、異国の地で暮らすときに経験すべき不都合やら理不尽やらギャップをスルーしてしまうことが多いだろうと、彼は感じていた。
長井秀和の「ニューヨーク戦記」
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長井秀和(ながい・ひでかず)
お笑い芸人。07年9月、突如およそ1年間に及ぶニューヨーク武者修行へ。現地にて「ガチで笑いの取れる、数少ない日本人」との高い評価を得て帰ってくる一方で、私生活では女性問題が原因となって嫁に逃げられ、世間様から「ダメ人間」のレッテルを貼られる。
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