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正行&志麻子の「愛のズルむけい地」第19回

ここがヘンだよ! 芸能マスコミの弱い者イジメ

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正行 今期、テレビ局は軒並み赤字決算だとか。確かに、テレビの電源を入れれば、半ば事務所の力で出てる見飽きた顔ばかり。これじゃあ、見る気にもなりませんよ。芸能事務所と広告代理店がこんなに力を持ってるのって、日本だけじゃないですか。しかもテレビだけでなく、女性ファッション誌を持つ大手出版社も、言いなりになってますからね。今時、芸能界のそういう裏事情なんて地方の高校生でもネット経由で知ってるのに、送り手側はそこらへんのギャップに気づいていないんでしょうか?

志麻子 中学生や高校生が、普通に知ってますもんね。「事務所の圧力で干された」とか「CMの契約があるから離婚できない」とか「AはBのバーターで出させてもらってる」とか。

正行 中学生の姪も「この女優さん、◯◯の事務所でしょ?」とか、サラリと事務所名を言いますよ。

志麻子 安達祐実の離婚は、事務所とかではなくてあのヤンチャな出たがり母からの圧力じゃないかと密かに思ってるんですが、どうでしょう? それにしても、私が少女の頃は純真でした。テレビや雑誌をそのまま信じてましたもん。

正行 当初は、大手芸能プロってナベプロとホリプロくらいで、こんなに乱立してませんでした。だから、所属タレントの質のみで勝負できていて、今みたいな駆け引きなんかありませんでしたしね。

志麻子 最盛期の山口百恵が、ドラマでムッチムチの太ももとずんぐりした体形で「天才スプリンター役」を演ってたのに、誰もツッコまなかった時代ですからね。

正行 それは、百恵ちゃんがスーパースターだったから成立したんですよ。あの頃のアイドルは、私生活を見せない代わりに、歌・芝居・バラエティとボーダーレスで活躍してました。今は、ジャンルがハッキリ分かれてるじゃないですか。しかも、"そこそこうまい"偏差値50程度の人ばかり。それに、最近は演技に専念すればいいはずの役者が、トークバラエティ番組とかに出て気さくな素顔をさらしちゃうから、自分で自分の首を絞めている。悪役なのに「......この人、本当はいい人なんだよね」って思いながら見るのは萎えますよ。

志麻子 いい役者といえば、故・松田優作の後継者も出ませんね。

正行 あの狂気を感じさせる目が、素晴らしかったんですけどね。今の地上波は彼みたいな、いい意味で"感じが悪い"人が出演できない仕組みになっちゃってるんですよ。我々が敬愛する勝新太郎とか、破天荒な人はスポンサーNGでプライムタイムには出られないでしょう。今の日本の芸能マスコミって、スキャンダルを起こした芸能人のバックが弱いとわかると、総攻撃かけるじゃないですか。少し前だと和泉元彌一家とか、最近では泰葉とか、個人事務所だったばかりに、体のいいさらし者でした。その点、僕は人間性は別として、芸能リポーター・梨元勝さんの、相手を選ばず攻めていくやり方は、賛同すべきところがあると思うんです。そして取材される芸能人側も、ガンガン攻めに出てほしいですよね。例えば結婚報告はファクスとかで済ませるんじゃなくて、昭和のスターみたいな豪華披露宴をやるとか、虚飾にまみれても夢を売るのが芸能人じゃないですか。

志麻子 そうして突っ走って、はぐれてしまった芸能人のゆく先が、Vシネか「ハッスル」か芸能人限定メーカー「MUTEKI」だと思うんです。私、MUTEKIには期待してたんですけどねぇ、今のところハズレばかりで......カラミがないAVなんて詐欺でしょう!? 特に小桜セレナ!

正行 彼女より何倍も美人で、乳も垂れてなくて、年齢も半分の女優さんが、ほかではもっとハードなことしてますよね。

志麻子 この調子だと、いつか安達祐実......じゃなくてその母のほうがMUTEKIに出て来そうで、怖いというか楽しみというか......。

おバカアイドルの次は"ヤクドル"の時代!?

正行 ところで、去年いっぱいで新宿コマ劇場(新宿歌舞伎町にある"歌謡の殿堂"ともいうべき老舗の大劇場)がなくなったのが、昨今のショボイ芸能界を象徴してるような気がするんですよ。芸能界と同じくらい怪しい人間が跋扈している歌舞伎町の"浄化作戦"が、東京都の条例により進行中なんですが、とんでもない!

志麻子 歌舞伎町が自由が丘みたいになっちゃうってこと? だったら歌舞伎町に住む私も、江國香織にならなきゃいけないかしら。コマ劇場も、あの猥雑でカオスな感じがよかったんですよね。むしろ跡には秘宝館を作ってほしい!

正行 芸能界がますますペラペラになっていくようで、悲しいですよ。あと、たまに演歌歌手と暴力団との黒い交際がバレてテレビ出演を自粛させられる事件がありますが、「それの何が悪いんだ!?」って思いますよね。

志麻子 美空ひばりの時代から、興行と裏社会は切り離せませんからね。いっそ暴力団がプロデュースするアイドル「ヤクドル」とか、どうでしょう?

正行 いいですね! CDを売ることがシノギで。広域な組織力を持ってすれば、ガチで100万枚とかいけそうですよ。

志麻子 スキャンダルは、「警察官との交際発覚!」とか? あと、前科者を集めて、例えば田代まさしや清水健太郎らで「プリズンボーイズ」を結成するのもよさそう。ゴマキ弟も、もちろんメンバーで。

正行 で、覚せい剤取締法違反など逮捕歴の多い元ジャニーズの豊川誕を社長に迎えて、アドバイザーは同じく覚せい剤取締法違反で捕まった元ジャニーズの江木俊夫、北公次、赤坂晃に任せましょう。女性からは、やはりクスリで捕まった小向美奈子にMUTEKI出演をお願いしたいですね。

志麻子 あとは親御さんがワケアリの芸能人も意外に多いですから、「犯罪者子女ユニット」でもいいかもしれません。「お前の親父はしょせん執行猶予だろ? うちのは無期懲役だぞ」とか、メンバー内で逆差別が生まれそうですけど。

正行 じゃあ、父親がパンツ泥棒で懲戒免職になったと「女性自身」(光文社)で報じられたある女性ボーカリストなんて、ステージにも上がらせてもらえませんね。

志麻子 まぁ、ひどい親といえば私もなんですけど。あちこちで、「中学生になるうちの息子は、小学生の時にはもうチ◯コがムケてた」って言い触らしてますし。

正行 それは立派な児童虐待ですよ!(笑)

志麻子 あとは、本物のセレブアイドルが登場してほしいですよね。皇室関係とか。

正行 高円宮承子女王はどうでしょうか?

志麻子 彼女こそセレビッチの最高峰でしょう! あのアゲアゲなルックスからして完璧です。

正行 新年一般参賀は興奮しました! 皇室ファッションらしからぬ、働く女性的なセクシーファッションで登場して、多くの男性のハートを独り占めしてましたね!!

志麻子 英王室のウイリアム&ヘンリー兄弟と3Pとか、パリス・ヒルトンたちと乱交パーティーとか、超ゴージャスなスキャンダルを期待したいです。

正行 入学されたのは早稲田大。早稲田は野獣が多いですから、しっかりセルフディフェンスをしてほしいものです。

<今月の業人間♂>

売れるために一重瞼を二重に整形
松田優作
1949年、山口県生まれ。俳優。大学中退後、文学座を経て、73年に『太陽にほえろ!』(日本テレビ)のジーパン刑事役でブレイク。その後も、独特な存在感でカリスマ的人気を不動のものにする。88年、念願のハリウッド映画『ブラック・レイン』で高い評価を得るも、直後に膀胱がんのため死去。享年40歳。先日、同じく俳優として活躍中の長男・龍平のデキ婚が発表された。

<今月の業人間♀>

エ大での専攻は犯罪学!?結局卒業できず
高円宮承子
1986年生まれ。昭和天皇の甥である故・高円宮憲仁親王の第一女子。05年、学習院女子大を退学後、英国エディンバラ大留学中に、「刺青を入れたい」「好きな人がゲイ」「四角関係で泥沼」など、男性関係や喫煙、乱交などについて赤裸々に綴られた奔放なweb日記が話題に。08年帰国し、早稲田大学国際教養学部に編入ではなく、なぜか1年次から通い直されている。


<プロフィール>
とくみつ・まさゆき
1971年、神奈川県生まれ。タレント。徳光和夫の二男。『5時に夢中!』(東京MXテレビ)でカルト的人気を得、た後、『レディス4』(テレビ東京)のMCを経て、現在は『TOKYOモーニングサプリ』(TOKYO MX) などで活躍中。「まさゆキズム」

いわい・しまこ
1964年、岡山県生まれ。少女小説家を経て、99年、『ぼっけえ、きょうてえ』で、日本ホラー小説大賞を受賞し再デビュー。媒体を股にかけ、エロと恐怖を本音で語る最凶オバハンキャラとして活躍中。『5時に夢中!』の木曜レギュラー。代表作は『タルドンネ 月の町』(講談社)、『べっぴんぢごく』(新潮社)。〈http://www.shimakoteikoku.com/〉


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