サイゾーpremium  > ニュース  > 社会  > "ポニョの故郷"で起きた環境問題とジブリ...
ニュース
宮崎駿は"現代の楽園"にどう挑むのか?

"ポニョの故郷"で起きた環境問題とジブリの沈黙

+お気に入りに追加

約55億──鞆の浦の埋立架橋工事の総事業費

ponyo0507.jpg
『崖の上のポニョ』

 大ヒットを記録している『崖の上のポニョ』。現在、同作の構想を練るために、宮崎駿監督が長期滞在したという広島県福山市・鞆の浦にファンなどの注目が集まっている。滞在のエピソードや、作品中随所に見られる鞆の浦をモチーフにしたような風景等から、「『ポニョ』の舞台では?」との噂が広まり、訪れる人が増えているのだ。

 そんな鞆の浦で、埋立架橋工事の計画が進行している。万葉集にも詠まれた絶景と、古い町並みが人を惹きつけ、『ポニョ』以前から訪れる観光客は少なくない。このため、現在の狭い道路では交通に支障を来し、住民生活が不便を強いられるとして、湾の一部を埋め立て、橋を架けてバイパスを通そうというのがその計画。自治体の説明によれば、架橋後も観光資源を保全するとしているが、橋は円形の湾を横切るように架けられるため、景観が異なるものになることは否めない。こうした計画に反対する地元住民やNPO、支援団体などが、海とは逆の、山側にトンネルを掘ってバイパスを通す代替案を示した上で、埋立架橋工事を取りやめさせるべく、裁判を起こしている。

ログインして続きを読む
続きを読みたい方は...

Recommended by logly
サイゾープレミアム

2024年5月号

NEWS SOURCE

サイゾーパブリシティ