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「やれたかも」それとも「やれる」?男心をノックする過ぎ去りし夜のオムニバス

2018年7月24日 12:00

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『やれたかも委員会』(双葉社)
※上記画像はauスマートパス外への外部リンク(ブックパスの商品詳細ページ)へのリンクとなります。

 人生は「やれたかも」の連続である。いつも一緒の女友達、何かと世話を焼いてくれた女の先輩――もしあのとき一歩踏み出せたら、何か違った展開があったかもしれない。しかしその一歩を実際に踏み出せる者はそう多くない。男らしくないと言われるかもしれないが、実はその逆。海のように広大な下心を持ちながら、ポケットの中の一握りの純情が勝ってしまう。それこそが男というものなのである。

 吉田貴司著『やれたかも委員会』には未だにポケットの中で純情を転がし続けている男たちが大勢登場する。どこにあるのかわからない謎の部屋に、委員会のメンバーが3人。そこにふらふらと「踏み出せなかった」男たちがやってくる。やれたかも委員会のメンバーは、男たちの「もしあのとき」を聞いて「やれた」可能性があったのかをジャッジする。それだけの時間、それだけの関係だ。だが訪ねてくる者が後を絶たない。男たちは皆、それぞれ思い思いの忘れられない「もしあのとき」を持ってくるのだ。

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